掃除機の歴史

掃除機の歴史

掃除機名・メーカー名
アイビス・マックフィー(Ives McAffey)の掃除機
ジョン・トーマン(John S.Thurman)の掃除機
セシル・ブース(Hubert Cecil Booth)の掃除機
マリー・スペングラ(James Murray Spangler)の掃除機
エレクトロラックス社(Electrolux)の電気掃除機

●掃除用具から掃除機械へ

今から約150年ほど前に世界初の掃除機が開発され、今日に至る掃除機。掃除機をホウキなどと比較した場合、利点としては、じゅうたんや布団などの内部に入り込んだゴミやホコリが取り除ける。毎回の掃除ごとにゴミ捨ての必要がない。ほこりの舞い上がりが少ない。ゴミに直接触れる必要がない。目に見えにくいゴミも取れる。欠点としては、単純な道具であるホウキなど他の掃除用具に比べ高価。騒音がある。内部に溜めたゴミの雑菌発生により排気から異臭が出ることがある。フィルター性能が劣る機種などは排気で塵を噴き上げる。重量がある。掃除機本体やノズルが入り込めない所は掃除できない。などとなります。現在では、いろいろな機能や特長を持った掃除機が販売されており、お掃除ロボットや水拭きと組み合わせて使えるものがあります。この掃除機の歴史から見た古い順に1~5位までを挙げてみます。

●1位「アイビス・マックフィー(Ives McAffey)の掃除機」

1869年にアイビス・マックフィーが手回しのファンによる負の圧力でカーペットからホコリや塵を吸い取る方式のカーペット用の真空掃除機を発明しています。手動なので力不足で実用にはなりませんでしたが、電動機が付いていないだけで、その原理は現代の電気掃除機と同じものになります。手でレバーを引くことによって真空を作り、ノズルからゴミを吸い上げ容器に溜めるという掃除機です。

●2位「ジョン・トーマン(John S.Thurman)の掃除機」

1899年にジョン・トーマンが、ガソリンエンジンで駆動する圧縮機で圧縮空気を作り、それを床に吹き付けて、ホコリなどのゴミごと回収する方式の掃除機の特許を取得しています。かなり大掛かりで、家庭で使用するには向いていないようです。またガソリンエンジンの排気ガスもあり、衛生的とは言えず、価格も庶民に手が届くものではないとされます。

●3位「セシル・ブース(Hubert Cecil Booth)の掃除機」

1901年にセシル・ブースは、5馬力のガソリンエンジンでファンを廻して真空を作り、ゴミを吸い取る真空掃除機を発明し、特許を取得しています。この掃除機は馬車に取り付けて、掃除機から長いホースを伸ばし、カーペットのホコリや塵を吸い取り、布製のフィルタを通して埃や塵を回収するものです。1902年にはエドワード7世の戴冠式に使用されるカーペットを掃除しています。

●4位「マリー・スペングラ(James Murray Spangler)の掃除機」

1907年にマリー・スペングラは、電動機でファンを回し装置を小型化し、重さ18kgの移動式の真空掃除機を発明しています。1909年にスペングラはその特許をいとこのウイリアム・フーバに売却しています。その後フーバは掃除機の改善と販売に努力し、世界一の掃除機会社を作っています。1926年にフーバーは高速回転のユニバーサルモータを使用し小型で強力な吸引力を持つ家庭用掃除機を開発しています。

●5位「エレクトロラックス社(Electrolux)の電気掃除機」

1918年にスウェーデンのエレクトロラックス社からシリンダー状の電気掃除機が発売されています。1921年に英国、1924年に米国でも販売が開始され高い評価を得ています。1930年には掃除機にプラスチックが採用されより軽量化が図られました。1937年にエレクトロラックス社から発売された電気掃除機はアールデコ風の流線型にデザインされています。

●まとめ・掃除機の進化は家事の軽減に

掃除機の歴史の中心は、ヨーロッパとなりますが、第二次大戦以後は、日本の存在が大きくなってきます。日本では、進駐軍の電化製品のメンテンス工事などを請け負っていた太平興業が、1949年に開発し販売を開始しました。しかし当時の家屋事情では、はたきや箒でゴミを掃き出すのが簡単で早かったため、真空掃除機は普及しませんでした。しかし、1960年代に団地ブームが起き、近所迷惑のため家の外にゴミを掃き出すことが難しくなり、掃除機が団地に受け入れられました。団地や新しい家には洋間が取り入れられ、絨毯が流行したため、絨毯の毛の中に溜まったホコリを取り除くために真空掃除機の優位性が高まり、一般家庭にも普及し始めました。初期の真空掃除機は、フィルターのメンテナンスが不便だったのですが、紙パック式真空掃除機が1980年頃に発売されると、問題が一気に解決され、ほとんどの家庭に普及しました。1990年代になるとサイクロン式掃除機、2000年代にはロボット掃除機が登場し現代に至っています。掃除機の進化は家事の軽減に大いに役立っています。